普段何気なく使っている「梅雨」という言葉ですが、言葉の由来や語源、「梅雨」以外の言い換え方、意味の使い方などの紹介をします。
美しい日本語を使うと一目置かれるかもしれません^^
ぜひ参考にしてみてください♪
梅雨の言い換えにはどんなものがある?梅雨の語源・由来について
そもそも梅雨とは6月から7月中旬にかけて朝鮮南部・長江下流域から発生しています。
北海道以外の日本列島で起こる雨期のことです。
あなたは知っていましたか?
私は知らなかったのですが、北海道では厳密には梅雨は起こらないそうです!
梅雨っぽい天気はあるみたいですが、梅雨ではないそうです。
梅雨の由来や語源に関してですが、はっきりしたことがわかっていないそうです。
ですので、説として紹介していきます。
梅雨の語源は?
もともと中国から「梅雨(ばいう)」として伝わってきて、江戸時代頃に「つゆ」として日本で呼ばれるようになったそうです。
1688年に「日本歳時記」という俳句の文集が発売されており、そこに「此の月淫雨(いんう)ふるこれを梅雨(つゆ)と名づく」と記載されています。
このことから日本では、江戸時代から梅雨と呼ばれるようになったそうです!
梅雨の漢字の由来はふたつ説がある
ひとつめは、カビの生えやすい時期の雨という意味で「黴雨(ばいう)」と呼ばれていたそうです。
ですが、カビではあまり良い印象ではないため、同じ「ばい」で季節に合った「梅」の字を使って「梅雨」になったという説です。
確かに、カビの生える季節で漢字そのものにカビが入っていると嫌な感じになってしまいますよね・・・。
そしてふたつめの説は「梅が熟す時期の雨」という意味で、もともと「梅雨」であったという説です。
ふたつの説両方とも、梅が熟す時期という意味で「梅」が使われています。
「梅雨」とだけ聞くと雨いやだなと憂鬱になってしまいますが、「梅が熟す時期の雨」と言い換えるとワクワクする気持ちになりますね♪
日本で梅雨が「つゆ」と呼ばれるようになった由来は?
日本で梅雨が「つゆ」と呼ばれるようになった由来は、ふたつ説があります。
「露(つゆ)」ということから呼ばれるようになった説です。
そしてふたつめの説は、梅の実が熟し潰れる時期であるため、「潰ゆ(つゆ)」と関連づけている説です。
はっきりとしたことがわかっていないため時代や地域によっていろんな説が言い伝えられたのかもしれませんね。
梅雨の言い換えにはどんなものがある?多様で美しい日本語
梅雨の言い換えにはいろんな言い方があります。
梅雨の言い換えの紹介をしていきます♪
2. 長雨(ながめ)
3. 黄梅の雨(こうばいのあめ)
4. 梅霖(ばいりん)
5. 麦雨(ばくう)
6. 卯の花腐し(うのはなくだし)
7. 半夏雨(はんげあめ)
8. 水取り雨(みずとりあめ)
9. 蝦夷梅雨(えぞつゆ)
10. 菜種梅雨(なたねづゆ)
他にもたくさんありますが、ざっと40個ほどありました!
今回は40個の中から気になった言い換え10個ピックアップしてみました♪
私は、五月雨(さみだれ)は聞いたことがありましたが、他は今回調べてみて初めて知りました。
こんなにたくさんの言い換えがあるのは日本語ならではですね。
次にこれらの梅雨の言い換えの中から、いくつかの使い方を紹介していきます。
梅雨の言い換えにはどんなものがある?意味と使い方
ピックアップした10個のうち3個の意味と使い方について解説していきます♪
五月雨(さみだれ)
意味
梅雨の時期に続く小雨のことを五月雨といいます。
私は5月の梅雨?梅雨は6月じゃないの?と疑問に思ってしまいました。
調べてみると、五月雨の5月は旧暦のことで、現代では6月のことになるそうです。
五月雨式とは
梅雨の時期に途切れながらも続く長い雨のように、ひとつの物事を一回で終わらせるのではなく、小分けにして何回も行う状態のことを言います。
使い方
五月雨式という言葉を主に使う場面は、ビジネスメールでよく使われます。
本来1通のメールで済むところが、やむ終えず続けて何通もメールを送ってしまった場合に「五月雨式に申し訳ありません」という謝罪の一文として使われています。
「だらだらと何度もメールしてすみません。」という意味になります。
長雨(ながめ)
意味
文字通り雨が長く続くことが由来の言葉です。
実は五月雨よりもさらに古くから使われていた言葉だそうです。
奈良時代末期にあった最古の和歌集である万葉集に「長雨」と「眺め」とかけた歌があったそうです。
奈良時代にはあった言葉だと思うとすごいですね!
使い方
雨が長く続いている状態の時に「今日は長雨だね」というように使います。
梅雨時期でなくても一日雨がふっているときなどに使えそうですね♪
蝦夷梅雨(えぞつゆ)
意味
北海道に梅雨はないですが、じゃあ6月から7月頃は天気がいいのかというとそうではありません。
北海道でも2週間くらい雨や曇りの日が続いていたり晴れてもまたすぐに雨になってしまう天気が続くようです。
激しい豪雨や梅雨みたいな高湿度が続くということは少ないです。
このような雨が多い時期のことを蝦夷梅雨といいます。
蝦夷梅雨ですが、梅雨前線の影響ではないため、毎年あるのかというとそうではありません。
高気圧の影響により冷たくて湿った風が吹き込むために発生しているみたいです。
使い方
「最近雨が多いね。蝦夷梅雨かなあ」など、名称ですので、特に決まった使い方などはありません。
ちなみに蝦夷梅雨の「蝦夷」とは北海道の旧名の蝦夷地からきているため蝦夷梅雨と呼ばれているそうです。
梅雨みたいな憂鬱さはないものの、2週間も雨が続くと嫌な気分になってしまいますね。
梅雨の言い換えにはどんなものがある?季節を感じさせる表現とは?
雨が長く続くと気分も落ち込んできてしまいますが、梅雨の言い換えには、季節を感じさせる表現がたくさんあります。
意味を調べると憂鬱さが少し楽になるかもしれません♪
そんな季節を感じさせる梅雨の言い換えを紹介します!
黄梅の雨(こうばいのあめ)
意味
梅が黄色く熟す時期にふる雨のことをいいます。
「黄梅の雨」のほかに、「黄梅にふる雨」とも言います。
梅の状態を色も使って表現するところが日本独特ですよね。
梅雨を黄梅の雨と言うと少しかっこよくなりますね♪
梅霖(ばいりん)
意味
春頃にふる、静かで細かい雨のことを梅霖(ばいりん)と言います。
五月雨と同じ意味で使われることもあるそうです。
季語として俳句などに使われることが多いので、俳句を作る時に、使ってみると粋な俳句が出来るかもしれません♪
麦雨(ばくう)
意味
「麦が収穫される時期の長い雨」という意味になります。
昔は、「梅雨」という言葉に馴染みがなく、「麦雨」と使われることのほうが一般的だったそうです。
急に中国からきた言葉をすぐに全員に浸透していかないものです。
こちらも初夏の季語として使われています。
卯の花腐し(うのはなくだし)
意味
旧暦の4月のことを「卯月(うつぎ)」と言います。
「卯月(うつぎ)」の卯は卯の花のことを表しています。
卯の花が咲く時期にふり続く長い雨のことを「卯の花腐し」と呼びます。
ちょうどいい湿気なら花を美しくしてくれますが、長い間雨が続いてしまうとクタクタになってしまうことから、卯の花を腐らせるような雨という意味もあります。
せっかく美しい花が咲いたのに、長い雨の湿気でクタクタに腐ってしまうなんてなんだか切ない気持ちになってしまいます・・・。
半夏雨(はんげあめ)
意味
「半夏生(はんげしょう)」という草が生える時期にふる雨を「半夏雨(はんげあめ)」といいます。
田植えの時期に降りてきた田の神が天に帰る時にふらせる雨という説もあるそうです。
だいたい時期は7月2日前後だそうで、このときに雨がふると大雨が続くと言われているそうです。
田の神が天に帰るときふる雨なんて神秘的で、これからこの時期にふる雨を見て天に帰っている姿を想像すると感謝の気持ちが湧いてきますね♪
水取り雨(みずとりあめ)
意味
五月雨の別名で、水取雨(みずとりあめ)の水は田植えの水のことを表しています。
梅雨にふる雨を取って田植えの水にすることから五月雨のことを「水取雨」と呼ぶようになったそうです。
五月雨にもたくさん別名があって、ひとつひとつに意味があると思うと感慨深いです。
菜種梅雨(なたねづゆ)
こちらは、梅雨の時期の季語ではないですが、梅雨以外にも季節を表す言葉で雨にもいろんな言い方と意味があったので、ひとつ紹介します!
意味
3月下旬から4月上旬ごろの菜の花が咲く季節にふり続く雨のことを表します。
梅雨の時期ではないですが、雨の日が続くことを「菜種梅雨(なたねづゆ)」と言います。
花の名前が入るとすごく素敵な雨に思えます。
俳句を作る時にぜひ季語として使ってみてください♪
梅雨の言い換えにはどんなものがある?まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は梅雨の言い換えについて紹介していきました。
梅雨だけでも言い換えられる言葉が紹介しきれないほどたくさんありました!
私は「梅雨」とだけ聞くと、長い間ふり続いていて外にでるのも億劫になってしまったり、すごく一日眠かったりと不調が続いたりしてしまいますが、そんなとき気分を変えるために梅雨の言い換えを思い出してみるのも有りだなと思いました♪
意味も昔ならではであったり、切ない気持ちになったり神秘的な気持ちになったりと、それだけでも、梅雨の憂鬱さを忘れられそうです^^
あなたもぜひ梅雨の言い換え豆知識として活用してみてください♪
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