あなたは、「梅雨」と聞くとどんなイメージをもちますか。
私は、雨ばかりで暗いイメージや、ジメジメして嫌だなとか、マイナスのイメージを持ちやすいです。
ところが、「梅雨」には別の言い方がたくさんあり、おしゃれな表現やかっこいい表現ができます。
今回は、そんな「梅雨」の月の言い方を総まとめして紹介していきます♪
梅雨の別の言い方を総まとめ!意味と使い方の例文
そもそも「梅雨」とはどういう意味でどうして「梅」と「雨」という漢字が使われるのでしょうか。
梅雨とは、6月から7月中旬にやってくる曇りや雨の多い時期のことを言います。
「梅雨」という漢字が使われるようになった理由はいろいろありますが、もともとは中国から来た言葉です。
中国では梅の実が熟す頃に降る雨というところから、「梅雨(ばいう)」と読むようになったと言われています。
梅雨の使い方の例文は以下のようになります。
・今年の梅雨は短かったですね。
・来週あたり梅雨明けです。
梅雨の別の言い方を総まとめ!日本情緒があふれる表現
日本情緒あふれる雨の別の言い方は、非常に多く400語以上とも言われます。
その中でも梅雨の別の言い方をいくつか紹介していきます。
梅雨の別の言い方で五月雨「さみだれ」という言葉があります。
五月と書きますが旧暦の五月に降る長雨のことを指し、現在の新暦だと6月の梅雨のことを指します。
「五月」の漢字が入るだけで爽やかなイメージが感じられます。
ビジネスシーンでよく使われるのは「五月雨式」という表現です。
これは、1つの案件について1度に済ませるのではなく、小分けして何回も行う状態のことを言います。
例文は以下のとおりです。
・五月雨式に失礼いたします。
・五月雨式で構いません。
悪い意味でなく良い意味としても使用できます。
他にも、梅雨の別の言い方は以下のようになります。
・緑雨
新緑の頃に降る雨のこと。
・麦雨「ばくう」
麦が実る時期の雨のこと。
・黄梅の雨
梅の実が黄色く熟す頃に降る雨のこと。
・走り梅雨
梅雨入り前に雨が続くこと。
・暴れ梅雨
梅雨の終わりの時期に見られる激しい雨のこと。
・送り梅雨
梅雨の終わりに降る、雷を伴う雨のこと。
・空梅雨
雨が少ない梅雨のこと。
雨の別の言い方で、梅雨だけでもこんなに多くあります。また、表現の違いでイメージも全く違うものになります。
梅雨の別の言い方を総まとめ!季節を感じさせる日本語
雨以外にも、植物や生物など梅雨を感じさせる日本語は多くあります。
・紫陽花「あじさい」
梅雨の花といえばほとんどの方が思い浮かべるのではないでしょうか。
雨に濡れた紫陽花も風情が感じられます。
・蓮「はす」
ピンクや白の大きな花びらが特徴です。
花びらが閉じている時は、ふっくらと丸びを帯びた形が可愛らしいです。
・山梔子の花「くちなしのはな」
くちなしの花といえば、とても強い香りの花という印象が強いです。私はとても好きな香りです。
他にも、6月を別の言い方で表すと、風待月「かぜまちつぎ、かざまちづき」、蝉羽月「せみのはづき」、涼暮月「すづくれつき」、夏越月「なごしのつき」などと表現されます。
私は始めて耳にする言葉ばかりですが、どれも素敵な6月の別名だと思います。
梅雨の別の言い方を総まとめ!美しい表現と文章例
あなたは、七十二候「しちじゅうにこう」という言葉をご存知でしょうか。
七十二候とは、古来中国で考案された季節を表す方式の1つです。
季節ごとの鳥や虫、植物、天候などの様子が72の時候の名前になっており、きめ細かな季節の移り変わりを感じることができます。
梅雨の時期は以下のような表現ができます。
麦秋至「むぎのときいたる」5月31日〜6月4日
小麦が収穫を迎える時期を麦秋といいます。季節は初夏ですが、麦にとって、収穫の秋であるという意味をとって麦秋と言われるようになりました。
時候の挨拶では、「麦秋の候」、「黄金色の麦畑が美しい季節となりました」などです。
蟷螂生「かまきりしょうず」6月6日〜10日
蟷螂が生まれでてくるころという意味です。
かまきりの赤ちゃんは数百匹も生まれて来ますが、虫嫌いな私にとっては見たくもない光景です。
それでも、かまきりの赤ちゃんは、農作物につくアブラムシなどの害虫を食べてくれる益虫なんです。
時候の挨拶では、「蟷螂生の候」、「かまきりの赤ちゃんが元気に生まれてくる季節になりました」、などです。
腐草為蛍「くされたるくさほたるとなる」6月11日〜15日
昔は、暑さに蒸れて腐った草が、蛍になると信じられていました。
昔は当たり前のように見ることができた蛍も、今は希少な存在になりました。
幼い頃に、父親と川辺で蛍を見に行っていたことを思い出します。
時候の挨拶は、「腐草為蛍」、「川辺にホタルの光が美しい季節となりました」、などです。
梅子黄「うめのみきばむ」6月16日〜20日
梅雨入りとともに、青かった梅が黄色く熟してくる頃です。
梅干しをつけるにはこの時期の梅が最適なんです。
時候の挨拶は、「梅子黄の候」、「梅の実が色づき始める季節となりました」、などです。
乃東枯「なつかれくさかるる」6月21日〜25日
乃東「だいとう」とは、冬至に芽を出し夏至に枯れる夏枯草「かさごそう」の古名で、ウツボグサの漢方名です。
紫色の花を咲かせ、夏至の頃に茶色く枯れた夏枯草は、古くから漢方として用いられてきました。
他の植物がこれから青々と茂っていく中、この時期に枯れてしまう植物もあるということをはじめて知りました。
時候の挨拶では、「乃東枯の候」、「乃東枯、ウツボの花が枯れていき、夏がすぐそこまで来ています」、などです。
菖蒲華「あやめはなさく」6月26日〜30日
菖蒲が花を咲かせるころです。昔は、菖蒲が咲くと梅雨が来たと言われていました。
時候の挨拶では、「菖蒲華の候」、「菖蒲の花が咲き、梅雨が訪れました」、などがあります。
半夏生「はんげしょうず」7月1日〜6日
半夏「からすびしゃく」という植物が生え始めるころです。田植えを終わらせる目安とされてきました。
時候の挨拶では、「半夏生の候」、「半夏生、カラスビシャクが生え始め、いよいよ梅雨も終わりを迎える季節となりました」、などです。
温風至「あつかぜいたる」7月7日〜12日
温風とは南風をあらわしており、この頃に吹く風を白南風「しろはえ」と呼びます。
湿った暖かい空気が流れ込むころです。
この時期は、暑中見舞いはがきを出す時期です。
時候の挨拶では、「温風至の候」、「温風至、白南風が吹き、いよいよ夏本番を迎えます」、などです。
蓮始開「はすはじめてひらく」7月13日〜17日
蓮の花が咲き始めるころです。
蓮の花は短命で、夜中から明け方の涼しいときに咲き、3〜4日で散ってしまいます。
蓮の花は、仏様の花という印象が強いので、清く美しい神秘的なイメージです。
泥水に汚れることなく、美しい花を咲かせることも魅力的です。
時候の挨拶では、「蓮始開の候」、「蓮始開、蓮の白やピンクの花びらが美しく花開く季節となりました」、などです。
鷹乃学習「たかすなわちわざをならう」7月18日〜22日
鷹野のヒナが巣立ちの準備をするころです。飛び方や、獲物の取り方を覚えます。
鷹は本来単独で行動するので、親子で飛んでいるのが見れるのはこの期間だけです。
時候の挨拶では、「鷹乃学習の候」、「鷹乃学習、若鷹が大空に飛び立つ季節となりました」、などです。
梅雨の別の言い方を総まとめ!おわりに
いかがでしたでしょうか?
いろんな梅雨の言い方を知ることで、梅雨のイメージが少し変わったのではないでしょうか。
今年の梅雨は、植物や生物などの自然を感じながら季節の移り変わりをかんじてみたいですね♪
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