以前もこちらで紹介した中国のデジタル通貨であるデジタル人民元ですが、これはいつから導入され、いつ発行されるものなのでしょうか。
そしてデジタル人民元が発行された後、そのデジタル人民元の買い方はどこで、どのようにすると買うことができるのでしょう。
気になるデジタル人民元の発行される時期、買い方、そしてデジタル人民元の発行後はどうなるのかについて調べてみました。
デジタル人民元はいつから?
デジタル人民元は2019年11月11日の例年中国国内のネットショッピングで大型セールが行われる、通称「独身の日」に発行されると、アメリカのメディアによって報道されました。
結局のところ、その日にデジタル人民元が発行されることはなかったのですが、デジタル人民元と称した金融商品が出回ってしまい、中国政府は国民に惑わされぬよう注意を呼び掛ける事態になったそうです。
しかし、正式な発行日の発表はないものの、中国人民銀行総裁などのこれまでの言動から見て、中国政府はデジタル人民元の発行を着実に進めているのは間違いありません。
2020年5月からは一部の都市で実証実験がスタートしたようです。
また、デジタル通貨は紙幣や硬貨に直接触れずに済むことが、新型コロナウイルス感染の対応に合致し、早ければ2020年内にも発行されるとみられます。
デジタル人民元の?買い方は?
企業や個人がこのデジタル人民元を買うということは、どういうことなのか調べてみました。
まず、それぞれのスマホに電子財布をダウンロードします。
そして人民銀行と取引をした民間銀行の口座からトークンを読み込みます。
これはATMでお金を引き出すことと同じ意味になります。
これによって入金された電子財布を使って、今までの現金と同じように買い物をしたり、送金したり、お金を受け取ったりするようになるのだそうです。
デジタル人民元になったらどうなる?
中国政府がデジタル人民元を発行することで、Facebookのリブラやアリババのアリペイなど他のデジタル通貨の中国国内での普及を防ぐことができるそうです。
また、デジタル人民元のブロックチェーンによって、政府が資金の流れや経済活動が把握できるようになると、偽札作りや脱税などの犯罪や、資本が海外に流れてしまうのを監視できるようになるそうです。
世界一の貿易大国である中国も、今の通貨である人民元が国際決済に使われる割合は非常に少なく、圧倒的にアメリカのドルが使用されています。
しかし、デジタル人民元が発行されて世界中に広まり、使用されるようになると国際的に中国の力は拡大していくのではないでしょうか。
デジタル人民元はいつから? まとめ
中国政府のデジタル人民元発行準備は着々と進んでいるようで、それは奇しくも新型コロナウイルスの混乱がさらに発行の後押しをしているようです。
いろいろな情報を総合すると、2020年中には世界で初めての国家が発行するデジタル通貨、デジタル人民元が発行される見込みです。
発行されるとスマホが財布の役割を担うことになるのですが、中国の場合は現時点でもキャッシュレス化が進み、スマホ決済の利用者は6億人を超えるそうです。
そのため現金を見かけることが少なくなっていて、デジタル人民元になってもあまり変化を感じない人が多いのではないかと思われます。
このデジタル人民元が中国だけでなく、世界中に利用されるようになると、アメリカのドルの覇権は危うくなり、その分中国はますます世界での影響力を持つようになり、世界の勢力図に変化をもたらすことになるのではないでしょうか。
果たして、その時私たち日本はどういう立場になるのでしょうか。
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