テレビ番組などで、「お蔵入り」とゆう言葉を、聞いたことや見たことがあると思います。
日常の会話の中では、あまり使われない言葉ですが
どんなふうに使うの?なんで「蔵」なの?と、気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、「お蔵入り」の意味や使い方、「お蔵入り」を使った例文、語源をお伝えします。
お蔵入りの意味を例文で学ぼう!お蔵入りの意味とは?
「お蔵入り」の意味とは、計画されていた物事が、何らかの理由により中止になり、世に出ないまま終えることをいいます。
一度お蔵入りするとそこから再開することは非常にまれです。
そのためお蔵入りするということは事実上の無期限中止であり終了を意味しています。
何らかの理由については、その時々で様々ですが、金銭、時間、人員、タイミングなどの理由でお蔵入りになることが多いです。
ちなみに、「蔵」というのは家財、米や食料などを安全に保管するための建物や倉庫のことを指します。
最近では、蔵があるおうちも少ないと思います。
昔は、商売や農家では蔵があり商品の管理に使われていました。
実際に見たことある方も、少ないかもしれません。
お蔵入りの意味を例文で学ぼう!お蔵入りの使い方
使い方は、「お蔵入り」は変化する物事に対して、使われる言葉です。
「お蔵入り」は、名詞です。
文末に使うときは、動詞を伴って「お蔵入りになる。」となります。
形容動詞になる時は、「お蔵入りだ。」あるいは、「お蔵入りである。」と使われます。
お蔵入りの意味を例文で学ぼう!お蔵入りの例文
お蔵入りの例文をいくつか紹介します。
例文1
長い間、準備をしてきた企画が、予算の都合でお蔵入りになる。
例文2
この映像は、出演者から放送拒否があり、お蔵入りになる。
例文3
新曲を作成したが、出来が悪くお蔵入りだ。
どの例文も、変化する物事にたいして、「お蔵入り」が使われています。
また、無期限停止か中止の意味で使われています。
お蔵入りの意味を例文で学ぼう!お蔵入りの語源
お蔵入りの語源は、江戸時代の芝居の興行からきているとご存じですか?
芝居の興行最終日のことを、「千秋楽」といいます。
現在でも、歌舞伎などの公演の最終日になると、「○○歌舞伎が千秋楽をむかえました。」と、芸能ニュースで聞くことがあります。
江戸時代の観客は、興行が途中で千秋楽を迎えることを、千秋楽を短くし「楽(らく)」と呼び、さらに当時流行っていた、言葉をひっくり返して使う「倒語(とうご)」を使い「楽(らく)」が「くら」となりました。
「くら」が、いつのまにか漢字の「蔵」が当てられて、さらに丁寧語の「お」が付くようになり、「お蔵」となり文化や時代の流れで変化し使われた説。
もう一つの説は、途中で興業が中止された、芝居の台本や資料を蔵に保管しそのお芝居は二度と観ることがなかったことから、「お蔵入り」となった説です。
他にも、江戸幕府が年貢の米を保管した蔵から、語源になった説など、いろいろな説があります。
調べた中では、「千秋楽」からの語源説が、有力な説なようです。
いろいろな説があるようですが、「お蔵入り」が芝居の興行の「千秋楽」からきているとは、驚きですね。
また、江戸時代でも現代のように独特の言葉の文化「倒語」があったことも、おもしろい点です。
お蔵入りの意味を例文で学ぼう!まとめ
「お蔵入り」の意味は、計画されていた物事が、何らかの理由により中止になり、世に出ないまま終えること。
まれですが再度、世に出ることもあるようです。
「お蔵入り」の語源は、いろいろあるようですが、芝居の「千秋楽」から短くし「楽(らく)」、言葉をひっくり返して使う「倒語(とうご)」を使い「楽(らく)」が「くら」となり、変化して「お蔵入り」になった説が有力なようです。
江戸時代では、芝居の興行はとても人気で、誰もが楽しめる娯楽でした。
そんな中から、生まれた「お蔵入り」は、江戸の文化を表す言葉です。
日本語は、世界でも複雑かつ難易度の高い言語とされています。
また、同じ読み方や言葉でも意味が異なることや、時間などで微妙な表現の違いがあるなど、とても複雑で難しい言葉です。
表現の豊かな日本語はとても美しい言葉なので、いろいろな語源や日本語などを、また紹介していこうと思います♪
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